Apr.27,28.2013 アメリカのチャイナバス China bus in the US


横浜から神戸に行くバスに乗ったら、乗員乗客が全員中国人で、案内等もみな中国語、日本語は全く通じない。そんな事は、日本ではまず起こり得ないでしょう。しかし、ここアメリカでは、そんな事が起こります。
ニューヨークからシカゴへ、ネットでバスチケットを買ったため、どういう会社が運営しているかよく分からず、指定の集合場所に行くと、そこは中華街の一角の商店。バスターミナルなどは見当たらず、本当に大丈夫なのか。けれど、大荷物で待つ人が何人もいます。まだバスは出ていないようですし、場所もここでいいようです。確かめようと待つ人に話しかけると、みな中国語で返ってきます。なるほど、これはチャイナバスというわけです。シカゴの終点が、中華料理店前になっていたのも、中華街を結ぶバスであったからでした。


いろいろ不思議なことは続きます。9時出発とチケットには書いてありましたが、9時を大分すぎても続々人が集まって来ます。しかし一向にバスは来ない。結局来たのは、10時をだいぶ回ったところだでした。流石に間に合った安堵感も消えていました。

そう、ここまで来る道が大変だったのでした。ニューヘイブンからメトロノースでグランドセントラル駅に着いたのが7時半頃。少しまだ余裕があるので、東に数ブロック行った所にあるタイムズスクエアを覗き、その近くのメトロ駅からF線で行く事にしました。


タイムズ・スクエア。思ったより狭い。渋谷駅前交差点(ハチ公口)のほうがずっと広いという印象。


F線なら一本で行けるし、時間的にも余裕。そう思い、8時前にはF線の電車に乗車。順調にダウンタウンへ向かっていました。ところが途中で様子がおかしくなります。突然F線方面には行かないような放送が入ったのです。しかし、電車の電光掲示を見てもF線のまま。丸ノ内線に乗っていたら、突然銀座線になる(表示は丸ノ内線のままで)などという事は夢にも思わないわけで、そのまま留まっていましたが、二駅程してやはりF線ではなく、E線を走っていました。降りて確認してみましたが、車体の表示にはやはりFと書いてある。余りにも訳が分かりません。しかし、別の線を走っているのは確かなので、分岐の駅まで戻ることにします。分岐の駅に戻ると、一枚の張り紙があり、F線の列車は今週末に限りE線に行くとあります。そして、F線の列車はA線のアップタウンホームで折り返すと書いてあります。なんとわかりにくいことをしてくれるもの。ともかくそのA線のホームへ行きます。
これで大丈夫かと思いましたが、今度は電車が一向に来ません。流石に時間的にもギリギリに。駅員らしき制服の人に聞くと、張り紙と異なり、ダウンタウンホームへ行けといいます。しかし、そこはさっき違う方向へ行ったホーム。他の乗客に聞いても、あれに乗れとFと書かれた電車を指します。しかし、それはさっき自分が乗って来たもので、E線に行くのです。その旨を説明しても、コイツなにをわけの分からんことをという顔をされます。残りあと20分。これは待っていてもダメなのは確実です。まさかニューヨークメトロでこんな事態になるとは。
仕方ないので、お金はかかるがタクシーかと外に出ます。しかし、マッハッタンの道は渋滞。あと18分。これでは着きそうにない。
最後に残された手段。そう、自転車です。しかし、道も距離も分からぬ夜のマンハッタン。無謀ですが、他に手段はありません。とりあえず道行く人に、目的地のイーストブロードウェイへの行き方を聞きます。幸いマンハッタンは碁盤の目なので、最初の方角さえ間違わなければ、何処かでは目的の道と交差します。現在地も分かりませんが、時間もない。とにかく走り出します。教えられた交差点側で一度左折。そこでGPSを確認すると反応しました。現在地から目的地までは、十数ブロック先を右折のみ。但し残り15分。
中南米のバスで何度も見させられた、映画Premium Rush(マンハッタンを自転車で疾走する超特急配達夫の話。日本では未公開)の、マンハッタンチャリ疾走を、まさか自分がやる事になろうとは。しかも折り畳み。車の間を縫い、渋滞をぶっちぎります。しかし途中でチェーンが外れる。やはりかなりガタの来ている自転車。お願いだから、キミしか頼りはないのだから、チャリよ頑張ってくれ。
あと一ブロック、薄暗い街区に差し掛かる。そして、GPSは目的地への到達を告げました。時刻は20時59分。しかし、バスターミナルらしきものも、大型バスも見当たらない。間に合わなかったのか、それとも、まさかのネット詐欺か、そんな事が頭を過ぎりつつも、指定の住所を探します。道行く人に尋ねると、私は英語話せないと片言で言われます。ここはアメリカでは無いのか。よく見れば中国人のようです。そして周りを見渡せばそこは中華街でした。
指定の住所を番地で探すと、そこは一軒の小さな中華スーパー。何なんだこれは。しかし、よく見ると、その前には大荷物を持った人達が待っている。そして冒頭に繋がります。

ここでバスに間に合わないと、明日朝飛行機でシカゴに飛ぶしかなくなり、バス代80ドルが無駄になると、かなり痛い出費になる所でした。まさかニューヨークでこんなアクシデントがやってくるとは思いませんでしたが、何とか間に合って良かったです。

さて、そのチャイナバスは、一時間半の遅れで出発したものの、シカゴには11時過ぎに到着。およそ12時間半の所要時間は、グレイハウンドのバスより3時間以上短いもので、かなり優秀と言えます。
途中のサービスエリアでは、(おそらく)デトロイト行きのミニバスと接続するなど、チャイナネットワークはかなり整備されている模様。何より、途中の小さな町にも降りる中国人は多く、その面的広がりにも驚かされます。


「賓州サービスエリア」で、ミニバスに接続。


彼らは、英語を話さず、地名まで中国名で呼ぶので、非中国人には分かりづらいです。漢字の読める日本人はまだしも、その他のアメリカ人には理解不能でしょう。チャイナバスに乗ると、またアメリカの違った一面が見える。これはこれで貴重な体験でした。


シカゴの中華街。ダウンタウンの少し南、メトロの駅もあり、アクセスは良好でした。



ちなみに、アメリカの中国人は、繁体字をつかいます。やはり、アメリカは「反共」の立場でしたから、香港系、台湾系が多いということでしょうか。

No comments:

Post a Comment