Mar.25.2013 イタイプー・ダム、シウダー・デル・エステ Itaipu Dam / Ciudad del Este


イタイプー・ダムは、パラグアイとブラジルの国境に流れるパラナ川に造られたダム。水力発電所として機能し、その発電量は1400万キロワットを誇ります※。日本の黒部ダムの黒部川第四発電所の発電量が33万5000キロワットですから、その約42倍。日本最大でかつ世界最大の発電量を誇る柏崎刈羽原子力発電所の7基の原子炉の総発電量が821万2000キロワット(現在停止中)ですから、その約1.7倍。その規模がいかに大きいものかがわかります。
世界最大の座は、三峡ダム(中国・長江)に譲りましたが(最大出力2250万キロワット)、その規模は破格です。しかし、数百万人が強制立ち退きになり、数多くの名所旧跡を沈めたことで、その是非が話題になった三峡ダムに比べ、イタイプー・ダムの日本での知名度はかなり低いように思います。
※イタイプーダムの発電所は70万kWの発電機が20個あり、設計上の最大値は1400万kWになりますが、条約で同時稼働は18基までと定めているため、運用上の最大値1260万kWになります。


ダムは、パラグアイ、ブラジル両国の共同管理下にあり、発電された電力の権利は、パラグアイ、ブラジルの両国で折半されます。もっとも、人口の少ないパラグアイは、この発電所で国内消費電力の約90%を賄い、余剰分をブラジルに輸出しており、同国の貴重な財源となっています。




広大なダム湖。山岳地帯に造られ、急峻な斜面に囲まれた、日本のダム湖を見慣れた目には、にわかにはダム湖には見えない風景です。


眼下には、ダム関係労働者が数多く住む、シウダー・デル・エステの市街が見えます。



ところで、このダム見学の最大のウリは、ヘリコプターで上空からダムを一望する


かのような写真を撮れることでしょうか。わざわざ扇風機を置いて風まで再現しようとしているのが、面白いというか、可愛らしいです。


ダム城下町のシウダー・デル・エステの風景。ブラジル、アルゼンチンとの三国国境に位置し、国境貿易で近年急速に成長した町です。ブラジルやアルゼンチンに比べ格段に物価の安いパラグアイに、電化製品等を求めて、買い物客で溢れます。多くはブラジルからの密貿易商。関税等輸入諸税が高いブラジルでは、こうして関税を逃れた密輸品が、闇市で大量に出回ります。町はそのような国境の町らしい、雑然とした雰囲気に包まれています。




このような性格の町だけに、無数の両替商があります。珍しいのは、米ドルから直接ブラジル・レアルやアルゼンチン・ペソの両替も取り扱っていることです。(通常はできても現地通貨、パラグアイならグアラニーを介した二重両替になります)。


ブラジル国境の、パラナ川に架かる友好橋から眺めた、エステ市街。


川を渡った、ブラジル側。フォス・ド・イグアス。市街の中心部はここから少し離れたところにあります。

この間は、パラグアイ・ブラジルを結ぶ国際ローカルバスが頻繁に行き来し、更にパラグアイからブラジル領を通過しアルゼンチン領プエルト・イグアスへ行く国際ローカルバスも運行されています。おそらく、世界一短い、三カ国を通るバスではないかと思います。

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