Jul.22.2013 北極海の白夜の島へ


小笠原から戻ってしばらくは、友人に会うなど、東京でのんびりと過ごしていたのですが、9月の司法修習申込まで何の制約もないのに、ただグダグダと過ごすことが勿体ないと感じるので、再び海外に旅立ちます。見たい所はもちろんありますし、すべて行こうと思えば、時間はいくらあっても足りないのですが、今旅に出たいのかと言われると、微妙な所でもあります。家でのんびりする方が楽で快適ですし、友達と話したりするのも楽しいです。もし仮に、この先いくらでも旅に出るチャンスがあるとすれば、別に今は行かないでしょう。しかし、もう行けないのであれば、今行かなければ後で後悔するでしょう。そのような、積極的なようで消極的な選択ですが、また旅に出ます。

行き先を考える上では、季節の考慮は重要です。狙った季節に休みが取れる保証はないので、ベストシーズンで行けるならそこを狙います。今回は、北半球の夏真っ盛り、白夜を体感出来る時期。ということで、まずは北極海に浮かぶ極北の島、スヴァールバルを目指します。


 スヴァールバルはノルウェー領なので、オスロから直行便がでています。そのため、まずはオスロに向かいます。オスロへの片道航空券が一番安かったのが、アエロフロートだったので、成田からモスクワ経由で向かいます。ちなみに、出発前日に買って76020円でした。真夏のシーズンですから、往復券も12~13万するので、片道としては悪くはない額です。オフシーズンなら往復で8万程度のが出る場合もありますが。

モスクワ行きの便は、偶然非常口前の席で、前が広々と空いて快適だったのですが、なぜか周囲を大勢の子供に囲まれ、前のスペースは遊戯スペースと化し、子供のわめき声でかなりうるさいフライトでした。皆母子連れで、母親は見るからにロシア人、しかし、子供が話すのは日本語。子供の顔立ちも東洋の面立ちがあります。おそらく、日本人夫とロシア人妻の夫婦で、子供が夏休みになり、ロシアの母の実家に行くということなのでしょう。


成田を出た飛行機は、最短経路を取らず、いったん日本海を北上する航路をとります。おそらくアエロフロートは、中国の領空通過料を節約するため中国領空を通過する航路をとらず、ロシア国内航路を取るということなのでしょう。


 アエロフロートはロシアの航空会社ですが、成田発の便は、日本で作られた機内食を搭載するので味は大丈夫です。


広大なシベリアの上空を飛びます。シベリアというと「寒い」「ツンドラ」的なイメージがありますが、その大部分はタイガと呼ばれる森林地帯で、夏は気温が30度にもなる所もあり、上空から見ると一面、暗い緑に覆われます。


また、人口希薄地帯であり、平地にも関わらず、河川改修がほとんど行われておらず、自然のままに大きく蛇行した川の姿が見られます。





永久凍土の大地は、森林を失うと、夏には表面が融解し、このような無数の水たまりを形成します。水たまりと言っても、上空1万1千メートルから見てこの大きさですから、一つ一つはかなりの大きさです。


二度目の食事。日本時間だと夕食。


さて、飛行機は高度を下げ、いよいよモスクワです。モスクワ近郊のどこかの町。金色のタマネギ教会がロシア的です。



成田から10時間弱、モスクワシェレメーチェボ空港に到着です。モスクワで、オスロ行きに、2時間40分のトランジット。なぜか国際線乗り継ぎでも、パスポートチェックがありました。


売店では、ソチオリンピックのマスコットが売られていたり。


かつては悪名高かったそうですが、今はきれいで他所にも見劣りしない空港です。WiFiも無料で飛んでいます。


オスロ行きは19時50分発。飛行時間約2時間40分。時差は5時間なので、日本時間だと深夜1時近くからのフライト。機内食は出ますが、さすがに食べれませんね。それに、ロシア製だからか、ケーキが激甘です。


オスロとモスクワは時差2時間、20時30分にオスロ着です。


オスロの空港はさすがに洗練されたデザイン。


入国は、何人か前がやけにつっかえたので時間がかかりましたが、私の入国自体はスムーズでした。滞在目的と期間、出国航空券を聞かれるくらいです。ちなみに、出国航空券は持っていませんが、後で買うと言ってOKでした。


SUSHIカウンター。画面には招き猫やらコケシやらが登場します。


さて、ここからスヴァーバルへの飛行機に乗り継ぎます。スヴァーバルの中心の町、ロングイェールビーンまで飛びます。ちなみに、スヴァーバルに行く便は、国際線扱いで、出国審査があります。これには、歴史的背景があります。スヴァーバル諸島は、それまで無人島であったのが、20世紀初頭、石炭採掘に世界各国が乗り出し、開発を進めたため、法的地位を確立させる必要が生じ、ノルウェー領とするが、関係各国の国民の自由な経済活動を承認するということになりました(スヴァールバル条約)。そのため、ノルウェーの一部ではありますが、ノルウェー本土とは異なる法的枠組みの中で施政が行われており、出入国の管理も別に行われているということでしょう。(もっとも、ロングイェールビーン空港では入国審査はありませんでした。今この記事はスヴァーバルで書いていますが、私はパスポート上は、どこの国にも入国していないという状態です)。なお、日本もこの条約に加入しているので、日本人も、スヴァールバルで自由に商売ができるということになっています。


ロングイェールビーン行きの待合室。結構乗る人が居ます。観光客と見られる人も意外に居ます。スカンジナビア航空と、ノルウェジアン航空が一日一往復飛ばしており、特にノルウェジアン航空はLCCなので、思いの外安く行けます。今回私が買った航空券は、往復で155ユーロ(約20,500円)、飛行時間は片道3時間で、人口2000人強の辺境の町に飛ぶ便としては、かなり割安と言えます。


午後22時半、ようやくオスロは日が暮れます。


オスロから北上するにつれ、夕暮れから、昼へと、時間が逆戻りします。




そして、3時間後、ついに北極海に浮かぶ島、スヴァールバル(スピッツベルゲン島)が見えてきました。極北の、ツンドラ。真夏でも雪がかぶり、そして氷河が流れます。



氷河を遊覧する飛行は、圧巻です。ここまで来た甲斐があると思わせる眺めです。




時刻は深夜1時、しかし北緯78度のこの土地では、この季節、太陽が沈むことはありません。

 


雲の下に降りると、木が生えず、苔むすだけの土地が見えてきます。



そんな場所にも、こうして人家が見えてきます。


そして、いよいよロングイェールビーン空港に着陸です。


ロングイェールビーン空港。気温は摂氏3度くらいか、真夏でもこの気温、さすがに極北の地です。


乗って来た飛行機。写真をとる観光客も多いです。


ノルウェー語・英語に並んで、ロシア語の表記。ここスヴァールバルには、ロシアが暮らす集落があります。


ロングイェールビーン空港は、辺境の地の空港にしては、立派で奇麗な空港です。飛行機が到着したのは午前1時半。深夜ですが、外は明るいので、よくわからない感覚になります。乗客の殆どは、接続するバスでホテルに向かいます。
私は、今日の宿は予約していないので、このまま空港に残ります。聞いた所、午前5時まではこのホールが開いており、完全にベッド状態のソファーで仮眠をとれます。その後も、玄関の踊り場の部分は開放されているので、そこで寝ても大丈夫ということだったので、そちらに滞留します。WiFiも、二時間で一度切断されてしまいますが、無料で使えます。ただし、SMSでパスワードを受け取る方式で私の日本のiPhoneでは、なぜか受け取れないので、空港の職員の方にお願いして、代わりにSMSを受け取ってもらってネットを使っていました。
もっとも、5時半頃閉め出されてからは、誰もいないので、ネットは使えていません。7時頃にセルビア人の旅人が空港にやって来たので、なんとなくおしゃべりして過ごしています。(この記事は、翌日UPしました)。

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