矢部村


矢部村は、福岡県南部、大分県・熊本県との県境に位置する山間の村、八女福島から矢部川を車で1時間ほど登った、福岡県の最奥地です。羽犬塚から筑後福島を通り、黒木まで作られた所で廃止された、旧国鉄矢部線が目指した村です。


村内は殆どが山で、矢部川とその支流の谷間の街道沿いに、集落が散らばる、人口1400人ほどの小さな村です。 わずかに開けた場所には、商店街と、公共施設があり、村の中心となっています。



国道442号線を東に進むと、竹原峠を越えて、大分県の中津江村へと入ります。かつては急な山道の峠越えでしたが、今はトンネルが出来たため、短時間で抜けることが出来ます。



村の中心部には、二つの神社が並んでいます。一つは集落の氏神様、もうひとつは村全体の氏神様だそうです。



この日は、偶然にも、神事が行われる日でした。偶然通りかかっただけでしたが、村の皆さんの好意で神事に加わらせて頂くことになりました。



村の繁栄を祈り、集落の人みんなで百度参りをします。私もその一員に加わりました。


区長さんが代表して、神主さんとともに、氏神様に祈願をします。


村の奥地にには、南北朝時代にこの地に移り住んだ御征西将軍良成親王(後村上天皇の皇子)の御陵墓があります。


先ほどの神事では、京の歌が歌い奉納されていました。八女地方でも矢部村だけだそうで、かつて皇族が移り住んだ名残は、そんなところにも残っていました。


八女地方(八女郡、現在の八女市)の名前の由来となったのが、この八女津媛神社。岩と森に囲まれた神社は荘厳な雰囲気です。


矢部村は、比較的、大都市福岡に近い場所ながら、深い山と荘厳な神社を見ることが出来る村です。集落での伝統的な神事が継承されているのも素敵ですが、やはり後継者不足に悩まされいるそうです。人口1400人ほどの村も、八女市に合併して以降、役場の職員数も減り、周辺の飲食店や商店も減るという、市町村合併に伴い生じる現象が見られているようです。行政の効率化と、過疎地振興を両立させることの難しさは、地方の村部を旅していると、常に感じます。

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